私には、フリーライターとして仕事をする上で大切にしていることが、3つあります。
ライターとして駆け出しの頃は、ともかく目の前にある仕事をこなすことに精一杯で、周囲があまりよく見えず、失敗したこともありました。
そういう様々な経験を積んでいく中で、大切にすべきことがはっきりと見えてきて、それが現在の仕事へと繋がっています。
“私がフリーライターとして大切にしている3つのこと”を一つずつ紹介しながら、それぞれについての私の考えを、お話ししたいと思います。
1.納期を守る
ライターだけでなく、締め切りがある仕事に就いていれば、これは当たり前のことですよね。
特に、納期までの時間が短く、短期間で仕上げないといけない仕事の場合は、絶対に守らないと大変なことになります。
でも、意外と納期を守らないルーズなライターさんも多いようで、「マルヤマさんはいつもちゃんと締め切りを守ってくれるから、助かるよ」と、担当者に言われることが結構あるのです。
ライターが原稿を出さないとその後の作業が全てずれ込んでしまうので、「○月○日までにください」と言われれば、それに間に合わせるように仕事をします。
ただ、状況や内容によっては、期日までに出すのが難しい場合も出てきます。その時は、なるべく早い段階で(打ち合わせでわかればその時に)、締め切りを少しずらせないか聞いて、調整をお願いしています。
以前、仕事をした出版社の方に聞いたのですが、「探さないでください」という書き置きを残して、連絡が取れなくなったライターさんもいたとか。その時は、代わりのライターさんを探すのが大変だったそうです。
よほど原稿が進まなかったのか、他の理由だったのかは謎ですが、理由は何にせよヤバいと思ったら、直ぐに担当編集者に連絡を取りましょう。
2.クライアントとのコミュニケーションを大切にする
クライアントとの人間関係が良好でないと、仕事はうまくいきません。
クライアントの担当者とメールや電話で連絡を取り合って仕事の進行状況を報告するのはもちろんですが、打ち合わせや取材に一緒に出かける時などは積極的に話をして、意思の疎通を図るように心がけています。
しかし、人にはそれぞれ、相性というものがあります。最初は良くても、一緒に仕事をしていくうちに段々と、「あれ、この人合わないかも…」「一緒に仕事するのは無理だな…」という思いになってくることもあるでしょう。
私の場合、20年以上この業界で仕事をしてきましたが、どうしても性格的に合わない人が2人いました。たった2人なので、これまで本当に心地よい環境で仕事させてもらっていると思います。
いくら仕事とはいえ、人間関係で精神的に追い込まれるのはヘビーです。
好きな仕事、やりたい仕事で、嫌な思いはしたくありませんよね。
もし、自分とどうしても反りが合わない人が担当の場合、依頼されている仕事が終わったら担当を変えてもらうか、それが無理なら、その会社からの仕事は請けないことをオススメします。
「仕事なんだから、担当が嫌なくらい我慢しろよ!」と思われるかもしれませんが、無理は禁物です。
私のケースですが、「この人と一緒に仕事したくない」と思っているうちに、体のあちこちから拒否反応(発疹や痛み)が頻発し、精神的にもどんより…。心と体は繋がっていることを、実感した出来事でした。
何れにしても、心と体の健康がイチバン大切です。健康なら、別の会社から仕事を得て、稼ぐことができますからね。くれぐれもガマンしない方が良いですよ。
3.取材相手に対して良い印象を残す
まず、取材に行く際には、「編集部の代表で取材に来ている」という気持ちを忘れないようにしています。そう思うことで、緊張感が生まれるからです。
その他にしていることは、以下の4つです。
- 礼儀や態度、服装に気をつける
- ハッキリ喋る
- 取材時の進行をスムーズにする
- 下調べを十分にしていく
これらがきちんとしていれば、悪い印象を残すことの方がむずかしいと思います。
更に言えば、取材後には簡単で良いのでお礼のメールを出し、取材相手の方に納得していただく原稿を執筆する(文章力は、必須です)。
そうすれば、次に多少面倒な案件で取材協力をお願いした際に、「○○さんの頼みなら協力するよ」と言っていただけることも出てきます。
私は幾度となく、このような協力的な言葉に助けられてきました。それもあって、取材時の印象は大切だと感じています。
この他にも、私が取材時の印象にこだわる理由があります。
ライターにとって、取材は日常です。でも、取材相手の方にとっては、一生に一度の取材になるかもしれません。取材を受けた時間や、雑誌やwebサイトに掲載された記事が、その方にとって良い想い出になるようにと、考えています。
取材での印象といえば、以前こんなことがありました。
私が某雑誌のライターをしていた時のことですが、取材相手の方がとても愛想が悪く威圧的で、横柄な態度なのです。あまりに酷かったので、取材後直ぐに編集部に報告。その方は、編集部のブラックリスト入りとなりました。
ブラックリスト入りした方は、書籍や雑誌、テレビなどではいつもニコニコしているので、かなり裏表がある性格の方なのでしょう。まあ、今後お会いすることもないと思うので、どうでもいいですけどね。
長々と書きましたが、お分かりいただけたでしょうか。
細かく出していけばもっと色々なことがあるのですが、これからもこの3つのことを心に留めて仕事をしていきたいと思います。